【はじめようJPiere】共通基本操作
JPiereへのログインはiDempiereへのログインとまったく同じ方法です。JPiereのログインIDはメールアドレスの設定になっています。
JPiereのログイン画面
ユーザーID(メールアドレス)”、”パスワード”、画面表示する”言語”を選択してOKボタンを押してログインします。
職責が2つ以上割り当てられているユーザーで、職責を選択したい場合には、職責選択チェックボックスをONにして下さい。そうすると職責選択画面に移動します。
ログイン情報を保存フラグを”ON”にすると次回ログインする際に「ユーザー」と「パスワード」があらかじめ入力されている状態になります。この事がセキュリティ的に好ましくない場合は、この機能を使用しないようにする事もできます。
【補足説明】ログイン画面の背景の世界地図について
JPiereの名前の由来は、“Japan+iDempiere”であり、“JP”は日本(Japan)を、“iere” は“yell”とかけて“応援”の意味を込めています。そのログイン画面の背景に世界地図を使用しているのは、JPiereを活用して日本の企業がグローバルに活躍して欲しいという思いがあるからです。
そして、背景に使用している世界地図は、日本が中心にある世界地図です。この世界地図は、日本でこそよく使われていますが、世界的には日本は極東と言われるように、右端に表示されているものが多いようです。あえて、日本が中心に位置する世界地図を使用していることも、JPiereに込められている思いが伝わるのではないかと思います。
職責選択画面
職責(権限)が2つ以上割り当てられているユーザーは、どの職責でログインするのか選択します。 職責が1つしか割り当てられていないユーザーや、前回のログインした職責と同じで良い場合は、この画面は省略する事ができます。
◆クライアント
システム管理者など、複数のクライアントにログインできる場合に表示され、ログインするクライアントを選択します。一般ユーザーは通常ひとつのクライアントにしかログインできませんので、そのような場合は表示されません。
◆職責
ログインするユーザーに割当られている「職責(Role)」の中からログインする職責を1つを選択します。
◆組織 / 倉庫 / 日付
ここで選択入力する組織、倉庫、日付は、伝票やマスタを登録する際に初期値として使用されます。
ログインに関係するパラメータ設定でできるカスタマイズについて
JPiere/iDempiereではパラメータ設定で、次のようなログインに関係するカスタマイズが行えます。
◆ログインIDの選択
<ユーザーIDを入力してログインさせるのか、それともメールアドレスを入力してログインさせるのが設定する事ができます。
◆アカウントロック
ログイン時にパスワードを複数回間違えた時に、ログインできないようにアカウントをロックする事ができます。アカウントをロックするまでのパスワードの誤入力の回数も設定する事ができます。
◆ログインパスワードの有効期間の管理
ログインパスワードに有効期間を設定し、有効期間を過ぎた場合にはパスワード失効によりログインできないようにする事ができます。
◆パスワードポリシーの設定
ログイン時にパスワードを複数回間違えた時に、ログインできないようにアカウントをロックする事ができます。アカウントをロックするまでのパスワードの誤入力の回数も設定する事ができます。
◆パスワードを暗号化して保存
iDempiereの初期設定ではパスワードはデータベースに暗号化されずにそのまま保存されています。これはオープンソースとして、誰でもデータを参照してログインし、色々試せるように考えての事だと思いますが、このまま本番運用を行うのはセキュリティー的に好ましくありません。iDempiereではパスワードをハッシュ化して保存する事ができますので、本番運用の際には必ず活用するようにして下さい。
JPiereのデモクライアント
JPiereはデモ環境として次の2つのクライアントがあります。
◆GardenWorld(ガーデンワールド)
Compiereの頃よりあるデモ環境です。基軸通貨がドルであったり、取引先の名称や品目など各種マスタの設定が英語でされているため、日本人には少し機能検証しずらい環境になっています。
◆株式会社OSS ERP Solutions
JPiereオリジナルのデモ環境です。基軸通貨が円で、日本語で各種マスタを登録しているため、日本人が機能検証するのに適した環境になっています。
OSS ERP Solutionsのデモ環境にログインできるユーザーIDとパスワード
JPiereにはデモ環境として"株式会社OSS ERP Solutions"というクライアントを用意しています。OSS ERP Solutionsのクライアントには次の情報でログインできます。
※スパムメール防止のため、ログインIDとして使用しているメールアドレスの"@"の表記を"(at)"としています。実際にログインする際には"(at)"の部分を"@"に置き換えて下さい。
ユーザー名称 | ログインID(メールアドレス) | パスワード |
SuperUser | superuser(at)oss-erp.co.jp | System |
OSS ERP Solutions Admin | admin(at)oss-erp.co.jp | admin |
ユーザー01 | user01(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー02 | user02(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー03 | user03(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー04 | user04(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー05 | user05(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー06 | user06(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー07 | user07(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー08 | user08(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー09 | user09(at)oss-erp.co.jp | password |
ユーザー10 | user10(at)oss-erp.co.jp | password |
※OSS ERP Solutionsのクライアントは、上記の他にもログインできるユーザーが登録されています。
【注意】初期登録ユーザーの初期パスワードは運用開始前に変更して下さい。
上記のユーザー一覧は、「OSS ERP Solutions」のクライアントにログインできるユーザーですが、その他にも「システムクライン」とにログインできる、"System"ユーザーや、「GardenWorld」にログインできる"GardenAdmin"ユーザや"GardenUser"がいます。これらのユーザーのログインIDとパスワードの初期設定値は、広く知られていますので、運用開始前に変更して下さい。
そして、パスワードをハッシュ化してDBに保存することをオススメします。
参考
デモクライアントにログインできるユーザーが選択できる職責(Role)
デモクライアントにログインできる上記のユーザーには次の3つの職責を割り当てています。ログイン時にどの職責にするのか選択して下さい。
職責 | メニュー | 説明 |
Admin Role | Menu | 管管理者用の職責。iDempiereの標準メニューとJPiereで追加したメニューが別々に区分して表示されます。 |
Power User Role | JPiere Basic Menu | パワーユーザー用の職責。iDempiereの標準メニューとJPiereで追加したメニューが混在し、すべてのメニューが表示されます。 |
Training User Role | JPiere Training Menu | 機能検証用の職責。iDempiereの標準メニューとJPiereで追加したメニューの中から、機能検証用に必要と思われるメニューを選択して表示しています。 |
AB00:iDempiere/JPiere入門 - 第Ⅱ部 ログイン
AB00:iDempiere/JPiere入門 - 第Ⅲ部 ホーム画面
AB00:iDempiere/JPiere入門 - 第Ⅳ部 ウィンドウの基本操作
AB00:iDempiere/JPiere入門 - 第Ⅴ部 その他の基本操作
「伝票(Document)」とは、iDempiereでトランザクションデータを管理する概念です。iDempiereでは色々なトランザクションデータを何種類もの”伝票”で管理します。
iDempiereで業務を管理&処理するという事とは、伝票を管理&処理することです。そのため、iDempiereの伝票の基本的な知識は、iDempiereとJPiereを活用するのに必要不可欠です。iDempiere lab -> 標準業務機能 -> 伝票と伝票タイプも参考に、iDempiereの伝票の基本的な概念をまずは理解して下さい。
JPiereドキュメント - 伝票の基礎知識
基本的な伝票の結びつき
JPiere/iDempiereは「伝票(Document)」の概念を使用して業務を管理するシステムです。JPiere/iDempiereで使用する伝票の種類は数多く、それぞれに役割があります。そして伝票どうしが結びつき、取引の開始から終了までの一連の流れを順を追って確認する事ができるようになっています。
上記のイメージを常に思い浮かべて、それぞれの伝票の役割やそれぞれの伝票に備わっている機能を理解するように心がけると、JPiere/iDempiereを効率よく学べると思います。