JPiere コンフィギュレーションズ【JPCS】
JPiereコンフィギュレーションズは、iDempiereをパラメータ設定だけでカスタマイズしたものです。その実態はPostgreSQLのダンプファイルです。
iDempiereはアプリケーション辞書を中心としたパラメータ設定だけでも多くのカスタマイズが可能であり、適切にパラメータ設定を行う事で使いやすさが格段に向上します。JPiereコンフィギュレーションズでは、iDempiereのデフォルトのパラメータ設定を見直して、予め使いやすい状態にして提供しています。
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JPiereコンフィギュレーションズでは主に次のようなカスタマイズを行っています。
ウィンドウ(標準画面)の追加
例えば、iDempiereには400を超える標準画面(ウィンドウ)があらかじめ用意されていますが、その画面の多くは、横:縦比が4:3の頃のモニターに合わせて横2列の項目表示になっています。このままでは現在主流の横:縦比は16:9の横長のモニターの特徴を活かせていないので、JPiereでは横3列の項目表示にしています。横2列表示の画面よりも1画面に表示される情報量が増え、横:縦比が4:3のモニターでも見やすくなっています。
このように予めレイアウトが整っている画面を用意しておくことにより、システムインテグレーション(SI)時には、要件定義などのミーティングの際に、導入企業の担当者の前で実際に画面をカスタマイズしてその場で画面レイアウトを確定する事ができるようになります。実際の画面イメージをプロジェクトの早い段階で共有する事ができるのでスムーズなプロジェクト運営にも貢献します。
検索ウィンドウ(レコード検索画面)の追加
iDempiereは検索ウィンドウもパラメータ設定だけで作ることができます。検索する対象のデータは同じテーブルのデータであっても、そのデータを使用する場面事に検索要件が異なる事はよくある事です。
そこで、JPiere コンフィギュレーションズでは、その検索場面事に最適な検索ウィンドウを予め用意しています。
レポート(帳票/証票)類の追加
iDempiereに予め用意されているレポート(帳票/証票)類はあくまでもサンプルですので、実際にiDempiereを運用する際には、レポートをいくつも追加開発する必要があります。
そこでJPiereコンフィギュレーションズでは、業務を管理する上で必要とされるチェックリストなどと呼ばれる一覧レポートや、納品書や請求書などの証票類を出力する定型レポートを予め多数用意しています。
iDemiereを早く&軽くするためのパラメータ設定
iDempiereはパラメータ設定を変更する事により、画面の表示速度が向上したり、サーバー側の処理を軽減するパラメータ設定があります。JPiereでは、それらのパラメータ設定を常に見直し、最適化できるように努めています。
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JPiereコンフィギュレーションズは下記のリポジトリで管理しています。
このリポジトリのdataフォルダの直下にある、ExpDat.dmp(ExpDat.jar)ファイルが、JPiereコンフィギュレーションの実体です。このPostgreSQLのダンプファイルをリストアするだけで、JPiereコンフィギュレーションズの全ての機能を使用する事ができます。
JPiereコンフィギュレーションズには、JPiereベースプラグインやJPiereプラグインズなどのパラメータ設定も含まれています。そのため、JPiereコンフィギュレーションズだけで使用したい場合には、次のデータを修正が必要です。
モデルバリデータを非アクティブにする
JPiere ベースプラグインではモデルバリデータを使用しています。モデルバリデータに設定されているクラスが存在しないとエラーになりますので、JPiereベースプラグインを使用しない場合には、使用しないモデルバリデータを非アクティブにする必要があります。AD_ModelValidatorテーブルの下記の名称(Name)のデータをSQLで非アクティブ(IsActive='N')にして下さい。
- JP Bank Statement Line Model Validotor
- JP Payment Model Validotor
- JP BankStatement Validotor
- JP Bank Model Validator
- JP Bank Account Model Validator
- JP BP Bank Account Model Validator
- JP Invoice Model Validator
- JP Payment Term Model Validator
◆サンプルSQL
UPDATE adempiere.ad_modelvalidator
SET isactive='N';
※iDempiereの標準機能ではモデルバリデータは使用していませんので、全てIsActiveをNにしても問題は無いはずです。
テーマの設定をdefaultに戻す
JPiereコンフィギュレーションズではシステムコンフィグ設定でテーマ(ZK_THEME)を"jpiere"にしています。そのためJPiereフラグメンツを使用しない場合は、テーマをdafaultに戻す必要があります。
◆サンプルSQL
UPDATE adempiere.ad_sysconfig
SET value='default'
WHERE ad_sysconfig_id=200021;
※ZK_THEMEのシステムコンフィグ設定のIDは200021になります。
【補足説明】defaultのテーマでJPiereコンフィギュレーションズ(JPCS)を使用するにあたり
JPiereコンフィギュレーションズでは、多くのウィンドウでタブにアイコンを表示する設定がされています。そのため、defaultのテーマを使用する場合は、それらのアイコンが無いためワーニングが表示されたり画像が無い状態で表示される所が散見されると思われます。
そのような事を避けるために、JPiereフラグメンツ(JPFS)ではdefaultのテーマにJPiereで使用するアイコンを追加しています。JPiereコンフィギュレーションズだけを使用したい場合でも、JPiereフラグメンツも一緒に使用して、テーマをdefault設定にして頂く事をおススメ致します。
JPiereコンフィギュレーションズとして施されている最新のカスタマイズを100件表示しています。