JPiere ベース プラグイン【JPBP】

  JPiereベースプラグインは、その名の通り、JPiereのベースとなる機能を1つのプラグインとしてまとめて提供しています。日本の商慣習に対応するための機能は基本的にJPiereベースプラグインとして開発しています。

OSS ERP Solutions

JPiereベースプラグインの主なカスタマイズ

【JPIERE-0003】通貨の端数表示制御

  iDempiereの標準機能では、通貨の表示は小数点第2位まで表示されます。これは通貨がドルやユーロであれば良いですが、円の場合100円が‘100.00’と表示されて、日本人にとっては違和感があり、見にくいのも事実だと思います。そこで、JPiereでは通貨の小数点以下の端数表示の制御を「通貨精度(Currency Precision)」という情報をもとに制御できるようにカスタマイズしました。

【JPIERE-0011】消費税の端数処理選択

 iDempiereの標準機能では消費税の端数処理は四捨五入ですが、JPiereでは消費税の端数処理の方法を”切捨て”、”切上げ”、”四捨五入”などの中から選択できるようにしました。

【JPIERE-0012】出納帳での消費税計算

 iDempiereの標準機能では、出納帳(Bank Statement/Account Book)では消費税の計算が行えません。 しかしながら、出納帳を小口現金出納帳として使用したり、銀行への支払手数料等を処理する場合には、消費税を計算し、自動仕訳が起票される機能は必要です。そのためJPiereベースプラグインでは出納帳で消費税を計算する機能を提供しています。

【JPIERE-0024】法人マスタと企業グループマスタ

 iDempiereでは「得意先(Customer)」も、「仕入先(Vendor)」も「従業員(Employee)」も、「取引先(Business Partner)マスタ」で管理します。この取引先マスタは必ずしも1法人が1取引先マスタになるとは限りません。

 例えば、得意先が店舗展開している業界で、請求書をその店舗ごとに発行する必要があるケースでは、取引先マスタを店舗ごとに登録する必要があります。

 そこでJPiereでは、取引先マスタを法人単位でまとめる法人マスタと、さらにその法人を企業グループ単位でグルーピングする事のできる企業グループマスタを追加しました。

【JPIERE-0105】複数締日対応

 日本には五十払い(ごとばらい)といわれるような、ひと月に複数の締日を設けて支払いを行う商慣習が存在します。JPiere(ジェイピエール)は日本の商慣習に対応する事を目的としているため、五十払いのようなひと月に複数の締日のあるケースを適切に処理することのできるようにしました。

【JPIERE-0106】まとめ請求書

 このまとめ請求書の機能は、締日を設けて請求書を発行する必要があり、会計側で売上の計上をリアルタイムで把握したい場合に使用する事を想定しています。

 iDempiereでは売り上げの計上(売上の仕訳の起票)は売上請求伝票で行います。そのため月次の締め処理で売上請求伝票を一括して作成する場合、それまでの間は会計の仕訳として売上は計上されません。受注伝票と出荷納品伝票から、売上金額を把握する事はもちろん可能ですが、iDempiereで会計を導入する場合、やはり会計側でも仕訳としてリアルタイムで売上を確認したいのではないでしょうか?

 ”まとめ請求書”の機能の本質は、売上請求伝票(売上の仕訳)を作成するタイミングと請求書(請求データ)を作成するタイミングを分ける事にあります。

 売上請求伝票は会計的に売上を計上するタイミングで作成する事を前提に、請求書を作成するために必要となるデータは締日以降に”まとめ請求書”の機能を活用し作成します。そうすることで締日を設けて請求書を発行している日本企業が、iDempiereをERPとして活用する場合に、利益をリアルタイムで把握するというERPの最大のメリットのひとつを享受できるようになります。

【JPIERE-0153】みなし検収基準売上計上

 IFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)では、「物品の所有に伴う重要なリスク及び経済価値が買い手に移転したこと」を収益の認識の要件としており、この要件を満たすのは買い手が検証した時点とする「検収基準」で売上を認識する事が求められるとされています。  

 「検収基準」で売上を計上するためには、買い手から検証した旨の情報を受け取らないといけません。しかし、相手がある事であり、買い手側にも負担を強いる事になるので、実務的には、買い手から検証した旨の情報をタイムリーかつ確実に受け取るようにする事は困難でしょう。その場合、「みなし検収基準」で、出荷から納品(検収)が完了するまでの期間を見積もっておき、その期間を経過した日に収益を認識する事になります。

 JPiereでは「みなし検収基準」として「倉庫」と「販売地域」をキー情報として、みなし検収基準の日数を設定し、出荷納品伝票の日付に、みなし検収基準の日数を加算した日で、売上請求伝票を作成する事ができます。

【JPIERE-0160】期末在庫評価

 JPiereでは在庫評価については、期中の在庫評価は”標準原価”を採用し、管理会計として企業の損益を速報値としてリアルタムに把握できるようにし、財務会計として法令を遵守した在庫評価については、決算処理の一環として期末に実施し、速報値とした算出している利益を修正する方法を基本としています。

【JPIERE-0183】見積伝票

 iDempiereの標準機能では、受注伝票で見積もりも行います。見積もりが正式受注に至った場合は、見積もりをそのまま受注伝票として使用する事ができるので、合理的と言えば合理的なのですが、日本では見積もりを複数回行うのはよくある事ですし、見積もりのデータは受注データとは別に残しておきたいのではないでしょうか?

 そこでJPiereでは、見積専用の伝票を作成し、見積もりを受注伝票から分離できるようにしました。そして、見積もりから受注伝票を作成する事ができる、各種便利なツールも用意しています。

【JPIERE-0202】受注伝票明細と見積伝票明細に品目原価をセットする

 iDempiereの標準機能では、受注伝票登録時に、品目の原価はわかりませんが、予定原価フィールドを追加してわかるようにしました。この事により、受注伝票明細毎に、粗利を把握する事ができるようになります。

 原価はあくまでも予定ですので、会計的に正確な利益ではありませんが、受注伝票の段階である程度の精度をもった利益がわかる事は、それなりにうれしいと思います。

 あくまでも管理目的に原価を把握できるようにしていますので、予定原価のフィールドは自動設定後、手入力で修正する事もできるようにしています。必要に応じて手入力して下さい。受注伝票明細と同じように見積伝票の明細にも予定原価を自動設定できるようにしています。

【JPIERE-0227】共有倉庫とセグメント別在庫管理と論理在庫移動

 iDempiereでは、基本的な仕様として在庫管理を行う枠組みである"倉庫"は、倉庫の中にある在庫の責任部署を明確にするために、必ずどこかの組織に所属する事になります。この仕様によりセグメント(組織)別の貸借対照表を作成する事が可能になり、在庫の責任部署の明確化とセグメント別の業績評価という観点では理解できる仕様です。

 しかしいっぽうで、現実的には複数の組織の在庫が、物理的に同じ倉庫に中に保管されている事はよくある事でしょう。複数の組織で使用している倉庫を"共有倉庫"とし、JPiereではその共有倉庫とセグメント(組織)別の在庫管理がスムーズに処理できるように検討し、セグメント別の倉庫と共有倉庫とで論理的に在庫移動が受注伝票で出来るようにしました。

JPiereベースプラグインのリポジトリ

 JPiereベースプラグインは下記のリポジトリで管理しています。

JPiereベースプラグインのカスタマイズ一覧 (最新100件)

 JPiereベースプラグインとして施されているカスタマイズを一覧表示しています。