iDempiere標準機能の会計レポートのキューブも、JPiere会計レポートキューブも、どちらも期間ごとの集計値を保持しています。期間ごとの集計値ですので、BS残高を求める場合は、BS残高を確認したい期間までのすべての期間の値を集計する必要がありますので、少々面倒です。そこで、JPiere会計レポートBS残高キューブでは、期間の末日のBS残高を保持するようにしました。
JPiere会計レポートBS残高キューブは、JPiere会計レポートキューブの値をもとに集計します。
【補足説明】JPiere会計レポートBS残高キューブの残高
JPiere会計レポートBS残高キューブの残高は、期間の末尾におけるBS勘定科目の残高を保持しています。期間毎にそれまでの期間の残高を既に集計していますので、複数期間の残高を合算した数値には意味がありません。JPiere会計レポートキューブとJPiere会計レポートBS残高キューブの数値の意味の違いを理解して活用して下さい。
JPiere会計レポートBS残高キューブ計算プロセス
実行パラメーター
◆会計スキーマ <必須>
BS残高を計算する会計スキーマを選択します。
◆JPiere会計レポートキューブ <必須>
BS残高を計算するJPiere会計レポートキューブを選択します。
◆カレンダー <必須/読取専用>
JPiere会計レポートキューブに設定されているカレンダーが自動入力されます。
◆年
カレンダーと結びついている年を指定します。指定した年に属する"期間"のBS残高を計算します。"期間"が選択されている場合は、その期間に限定してBS残高を計算します。年が未入力の場合は、すべての年に属する期間のBS残高を計算します。
◆期間
選択した期間のBS残高を計算します。期間を入力しな場合は"年"に指定したすべての期間のBS残高を計算します。
JPiere会計レポートBS残高計算処理
JPiere会計レポートBS残高キューブの数値は、JPiere会計レポートキューブの値をもとに計算します。そのため、JPiere会計レポートBS残高キューブの数値を計算する前に、JPiere会計レポートキューブを最新の状態にします。
カスタマイズ情報
追加テーブル
◆Fact_Acct_BS_JP
JPiere会計レポートキューブの設定もとに会計期間ごとに集計したテーブルFact_Acct_SummaryJPテーブルから、会計期間の末日のBS残高を計算して保持するテーブル
追加クラス
- jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.FactAcctBS
- jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.FactAcctBSParameterListener
カスタマイズ履歴
2021年12月27日:【JPIERE-0521】仕訳帳に契約書と契約処理期間の追加
仕訳帳(Fact_Acctテーブル)に、JP_Contract_IDカラムとJP_ContractProcPeriod_IDカラムを追加した事に伴い、Fact_Acct_BS_JPテーブルにも同じカラムを追加しました。
2021年5月31日
jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.FactAcctBSのメッセージ処理を改善しました。