JPiere会計レポートキューブは、iDempiere標準機能の会計レポートキューブをJPiereとして拡張した機能です。
会計レポートキューブの集計もとになる、仕訳帳(Fact_Acctテーブル)にカラムを追加して、転記時に仕訳の情報を追加した場合、その追加した情報はiDempiere標準の会計レポートでは集計する事ができません。集計するためには、カスタマイズが必要です。
iDempiere標準の機能に対して直接カスタマイズする事は、バージョンアップの障壁になってしまうので、JPiereの会計レポートキューブを作成し、カスタマイズしやすいようにしました。
JPiere会計レポートキューブで集計したデータは、別途レポートを作成して活用する事を想定しています。特にピボットウィンドウで自由に分析して活用する事をイメージしています。
JPiere会計レポートキューブウィンドウ
JPiere会計レポートキューブは、iDempiere標準機能の「会計レポートキューブ」とまったく同じ役割を担います。
仕訳帳(FACT_ACCT)に情報を追加した時に、その情報単位で集計したい時にカスタマイズして利用する事を想定しています。
JPiere会計レポートキューブでは「Contract Dimension」として契約内容単位で仕訳を集計できるようにカスタマイズしています。
JPiere会計レポートキューブ計算プロセス
会計レポートキューブ計算プロセスを実行すると、選択しているJPiere会計レポートキューブの設定に従って仕訳データを集計します。
集計したデータは「Fact_Acct_SummaryJPテーブル」に格納されます。
カスタマイズ情報
追加テーブル
◆PA_ReportCubeJP
JPiere会計レポートキューブの設定を保持するテーブル
◆Fact_Acct_SummaryJP
JPiere会計レポートキューブをもとに会計期間ごとに集計したテーブル
追加エレメント
◆IsContractDimJP
追加クラス
- jpiere.base.plugin.org.adempiere.model.MReportCubeJP
- jpiere.base.plugin.org.adempiere.model.X_PA_ReportCubeJP
- jpiere.base.plugin.org.adempiere.model.I_PA_ReportCubeJP
- jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.FactAcctSummaryJP
カスタマイズ履歴
2021年12月27日:【JPIERE-0521】仕訳帳に契約書と契約処理期間の追加
仕訳帳(Fact_Acctテーブル)に、JP_Contract_IDカラムとJP_ContractProcPeriod_IDカラムを追加した事に伴い、Fact_Acct_SummaryJPテーブルにも同じカラムを追加しました。
2021年5月31日
JPiere会計レポートキューブの更新処理において、プロセス実行画面においてキューブを選択しなくても良いように改善しました。選択しない場合は、すべてのキューブを更新します。