オープンソースのERP iDempiereの標準機能では、受注伝票/発注伝票の明細で、入荷済みの数量や出荷納品済みの数量を管理しています。その際に、過大な入出荷をするような伝票入力をする事も可能な状態になっています。そこで、過大入出荷ができないようにチェックするロジックを選択適用できるようにカスタマイズしました。
出荷納品伝票明細/入荷伝票明細作成時のチェック
出荷納品伝票明細を作成する際に、結びつく受注伝票明細の、出荷済数量が注文数量を超えていないかどうかチェックするロジックを加えました。
このチェックはたんなる情報として、出荷納品伝票明細を作成する際に表示されます。
入荷伝票でも同様です。
受注伝票明細/発注伝票明細の過大請求防止のチェック
受注伝票明細の注文数量より出荷済数量が大きくなるのを防止する事ができます。
システムコンフィグ設定
◆JP_CHECK_ORVER_QTYDELIVERED_SO
受注伝票明細で過大出荷防止のチェックを行うかどうか設定します。
- Y - 行う
- N - 行わない
◆JP_CHECK_ORVER_QTYDELIVERED_PO
発注伝票明細で過大入荷防止のチェックを行うかどうか設定します。
◆JP_CHECK_ORVER_QTYDELIVERED_C-RMA
得意先返品受付伝票明細で過大入荷防止のチェックを行うかどうか設定します。
◆JP_CHECK_ORVER_QTYDELIVERED_V-RMA
仕入先返品依頼伝票明細で過大出荷防止のチェックを行うかどうか設定します。
カスタマイズ情報
クラス
◆jpiere.base.plugin.org.adempiere.base.JPiereInOutLineModelValidator
出荷納品伝票明細が結びついている受注伝票明細の出荷済数量が注文数量より大きくなる場合に、その旨を表示します。入荷伝票明細も同様です。
◆jpiere.base.plugin.org.adempiere.base.JPiereOrderLineModelValidator
受注伝票明細の出荷済数量が更新される際に、過大出荷となる場合はエラーにします。発注伝票明細も同様です。
◆jpiere.base.plugin.org.adempiere.base.JPiereRMALineModelValidator
得意先返品受付伝票明細の入荷済数量が更新される際に、過大入荷となる場合はエラーにします。仕入先返品依頼伝票明細も同様です。
メッセージ
◆JP_Over_QtyDelivered_Possibility
入出荷済数量が過大になる可能性があります。(Possibility of Over Delivered Qty )
◆JP_Over_QtyDelivered
入出荷済数量が過大になります。(Over Delivered Qty)