iDempiereでは属性セットインスタンスを使用しない場合は、”組織倉庫レベルでの在庫引当”になります。JPiereでは”組織倉庫レベルの在庫引当”の機能はそのままに、より詳細な在庫引当管理を行いたい場合に”保管場所レベルの在庫引当”が行えます。
”保管場所”は”組織倉庫”と”物理倉庫”が結びつく、JPiere/iDempiereの在庫管理の最も小さな枠組みです。JPiereでは在庫管理の最も小さな枠組みである保管場所毎に在庫引当を行う事で、iDempiere標準機能の組織レベルの在庫引当管理より、より詳細な在庫引当管理が行えます。
受注伝票明細の出荷予定保管場所と引当日時
iDempiereの標準機能では、受注伝票では保管場所を入力する必要がなく、出荷納品伝票作成時に出荷する保管場所を選択するようになっています。JPiereでは受注伝票明細に”出荷予定保管場所”フィールドを追加し、受注の段階から出荷予定保管場所を入力する事で引当管理の情報として使用しています。在庫が指定した保管場所に無い場合は、受注伝票で”論理在庫移動”を行う事で”保管場所レベルの在庫引当”を行う事ができます。
受注伝票明細に出荷予定保管場所を入力し、在庫の引当が行われると”引当日時”にフィールドに引当を行った日時が入力されます。”引当日時”フィールドの情報は在庫の引当順番として利用する事を想定しています。早い者順で在庫の引当を管理する必要がある場合に使用して下さい。
【ポイント】"組織倉庫レベルの在庫引当"と"保管場所レベルの在庫引当"
“組織倉庫レベルの在庫引当”はiDempiereの標準機能で、”保管場所レベルの在庫引当”はJPiereで追加した機能です。JPiereでは”組織倉庫レベルの在庫引当”の機能はそのままに、”保管場所レベルの在庫引当”も行えるようにしています。”保管場所レベルでの在庫引当”が不要であれば、受注伝票明細に出荷予定保管場所を入力しないだけで、iDempiereの標準機能をそのまま利用する事ができます。 ただし、JPiereには引当状況を確認するためのレポートや検索ウィンドウがいくつか用意されており、一部”保管場所レベル”の在庫引当を参照しており、それらの機能を使用する際にはどちらのレベルの引当情報を参照しているのか注意が必要です。
そのため、JPiereではどのちらのレベルの引当情報を参照いているのかわかりやすいように、引当情報を表示している機能については、”組織倉庫レベルの在庫引当”の情報を参照表示している場合には、その名称に”組織倉庫引当”と表示し、”保管場所レベルの在庫引当”の情報を参照表示している場合には、”保管場所引当”と表示するようにしています。
資料(ドキュメント)
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