入金データから伝票作成プロセス(デフォルト)では、インポートした入金データの情報をもとに、出納帳を作成します。
【カスタマイズポイント】
入金データから伝票作成プロセス(デフォルト)は、入金データインポートスキーマに該当クラスの設定がない場合に呼び出されるプロセスです。この処理が業務に適応しない場合は、入金データインポートスキーマに独自のプロセスクラスを設定する事で、処理を自由にカスタマイズする事ができます。
DefaultBankDataCreateDocクラスのロジック
出納帳を記帳して、入金データ明細の照合結果に応じて入金伝票を作成します。最後に入金データインポートスキーマの出納帳の伝票ステータス更新に応じて、出納帳の伝票ステータス更新処理を実行します。
◆売上請求伝票と照合した場合
入金データインポートスキーマの入金伝票の伝票タイプが設定されている場合、その伝票タイプを使用して入金伝票を作成します。設定されていない場合は、デフォルトの伝票タイプを使用します。作成した入金伝票は、入金データインポートスキーマの入金伝票の伝票ステータス更新に応じて処理されます。
◆まとめ請求書と照合した場合
入金伝票を作成し、【JPIERE-0216】入金伝票でまとめ請求書を指定した消込処理 を実行しします。その後、入金データインポートスキーマの入金伝票の伝票ステータス更新に応じて処理されます。
◆入金伝票と照合した場合
作成する出納帳明細の入金/支払伝票フィールドに照合した入金伝票をセットします。
◆受注伝票と照合した場合
受注伝票と結びつく入金伝票を作成し、前受処理されます。その後、入金データインポートスキーマの入金伝票の伝票ステータス更新に応じて処理されます。
◆伝票と照合できなかった場合
伝票と照合できなかった場合、出納帳明細だけが作成されます。
DefaultBankDataCreateDoc2クラスのロジック ※2024年3月3日追加
出納帳を記帳して、入金データ明細の照合結果に応じて入金伝票を作成します。最後に入金データインポートスキーマの出納帳の伝票ステータス更新に応じて、出納帳の伝票ステータス更新処理を実行します。
◆売上請求伝票と照合した場合
入金データインポートスキーマの入金伝票の伝票タイプが設定されている場合、その伝票タイプを使用して入金伝票を作成します。設定されていない場合は、デフォルトの伝票タイプを使用します。作成した入金伝票は完成にします。
【技術情報】入金伝票の完成
実際に入金伝票を完成にできるかどうかは、入金伝票の伝票タイプの設定にも依存しますので完成にならない場合は、伝票タイプの設定を合わせて確認して下さい。
◆まとめ請求書と照合した場合
入金伝票を作成し、【JPIERE-0216】入金伝票でまとめ請求書を指定した消込処理 を実行しします。作成した入金伝票は完成にします。
◆入金伝票と照合した場合
作成する出納帳明細の入金/支払伝票フィールドに照合した入金伝票をセットします。
◆受注伝票と照合した場合
受注伝票と結びつく入金伝票を作成し、前受処理されます。作成した入金伝票は完成にします。
◆取引先マスタとだけ照合できた場合
入金伝票を作成します。その後、入金データインポートスキーマの入金伝票の伝票ステータス更新に応じて処理されます。
【補足説明】入金データインポートスキーマの入金伝票の伝票ステータス更新は完成にしない!!
完成にしないことで、入金伝票の子タブで消込処理が行えます。つまり、【JPIERE-0216】入金伝票でまとめ請求書を指定した消込処理 を実行することができます。このため入金伝票とまとめ請求書の1:Nの消込が行えます。
◆取引先マスタとも伝票とも照合できなかった場合
出納帳明細だけが作成されます。
【技術情報】出納帳はあとで完成にするのがオススメ
入金データインポートスキーマの出納帳の伝票ステータス更新を完成にした場合、【JPIERE-0217】出納帳を完成にする際に、入金伝票も完成にする の設定によっては、入金伝票も完成されます(もしくは完成されていない入金伝票がある場合にはエラーになります)。
入金伝票を完成にしたくない場合は、出納帳は完成にしないように入金データインポートスキーマに設定することをオススメします。
カスタマイズ情報
追加クラス
◆jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.DefaultBankDataCreateDoc
◆jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.DefaultBankDataCreateDoc2
カスタマイズ履歴
2024年8月3日(v11)
jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.DefaultBankDataCreateDoc2で、入金データで取引先マスタだけがマッチグされて、入金金額の全額を適用科目として処理する場合において、記帳金額が倍になる不具合を修正しました。
2024年8月3日(v11)
【JPIERE-0619(v11)】伝票番号の自動採番を別トランザクションにするを実装したことにより、2024年7月11日にほどこした、プロセス内に実装した伝票番号の自動採番処理をコメントアウトしました。
2024年7月11日(v11)
入金伝票と出納帳の伝票番号の自動採番処理を、プロセス内に実装しました。このことより、プロセスを実行している最中でも、同じ伝票タイプ(番号シーケンス)を使用して、入金伝票と出納帳を登録できます。
2024年3月3日(v11)
jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.DefaultBankDataCreateDoc2 を追加しました。入金データインポートスキーマに設定して使用して下さい。
2024年3月3日(v11)
入金データインポートスキーマの「入金伝票の伝票タイプ」フィールドの伝票タイプを使用せずに入金伝票を作成していたので、使用するように修正しました。
2023年7月14日(v10)
【JPIERE-0605(v10)】出納帳と製造指図伝票に伝票タイプが追加された事に伴う改修の一環として、入金データインポートスキーマに追加した出納帳の伝票タイプを使用して、出納帳を作成するように改修。
2022年7月18日
【JPIERE-0556(v9)】青色申告書の提出の承認を受けようとする法人の帳簿の記載事項を可能な限り仕訳帳に保持する に伴い、JP_BankDataLineテーブルに下記のカラムを追加して、伝票を作成するデフォルトプロセスを修正しました。
- JP_PriceActual
- JP_Product_ID
- JP_Qty
- JP_UOM_ID
資料
関連するコンテンツ
- 【iDempiere Lab】入金データ取込みウィンドウでのインポートファイルローダーの活用
- 【JPIERE-0308】入金データから伝票作成プロセス(デフォルト)
- 【JPIERE-0307】入金データと入金伝票の照合プロセス(デフォルト)
- 【JPIERE-0306】入金データとまとめ請求書の照合プロセス(デフォルト)
- 【JPIERE-0305】入金データと売上請求伝票の照合プロセス(デフォルト)
- 【JPIERE-0304】入金データと取引先マスタの照合プロセス(デフォルト)
- 【JPIERE-0303】入金データインポートプロセス(デフォルト)
- 【JPIERE-0302】入金データ取込みウィンドウ
- 【JPIERE-0301】入金データインポートスキーマ
- 【JPIERE-0101】全銀協規定フォーマットのデータ(FBデータ)作成