標準原価は品目原価タブの“現在の原価”フィールドに記録されており、JPiereの期末在庫評価では、在庫評価を行うたびに更新されていく事になります。その標準原価の履歴を保持するために、JPiereではプライスリストを使用します。プライスリストはバージョンにより日付毎の金額を保持する事ができ、在庫評価レポートでも使用できたり、販売用プライスリストを自動作成するための基準としても活用できるので、標準原価の履歴を保持するのに適任です。
在庫評価用プライスリストと品目原価
在庫評価計算伝票で計算された原価は、”品目原価更新”プロセスを実行する事で、品目原価にコピーされます。そして”在庫評価用プライスリストの更新(在庫評価計算伝票)”プロセスを実行する事で、プライスリストにコピーされます。そして、在庫評価用のプライスリストと品目原価は、相互にコピーする事ができます。
プライスリストの品目価格もとに品目原価更新
“在庫評価プロファイル”ウィンドウから”プライスリストの品目価格ともとに品目原価更新”プロセスを実行する事で、在庫評価プロファイルい設定されているプライスリストの品目価格を、品目原価にコピーする事ができます。
◆評価日付
評価日付で指定した、プライスリストのバージョンの品目価格を、品目原価にコピーします。 評価日付で指定した日付のプライスリストバージョンが存在しない場合はエラーになります。
処理フロー
1) プロセス実行パラメータの評価日付のプライスリストバージョンを取得します
2)在庫評価レベルがクライアントレベルと組織レベルの場合、プライスリストバージョンの価格が、“更新する原価”の設定に応じて品目原価にコピーされます。在庫評価レベルがバッチ/ロットの場合は、処理の対象外になります。
- プライスリストの定価 … 品目原価の将来の原価にコピーします。
- プライスリストの標準価格 … 品目原価の現在の原価にコピーします。
- プライスリストの限度価格 … 品目原価にはコピーされません。
※コピー先となる品目原価が存在しない場合は、新規に品目原価が作成されます。
※在庫評価プロファイルのリファレンスフィールドの”品目カテゴリ”が入力されている場合は、在庫評価用プライスリストから品目原価にコピーする対象の品目は、入力されている品目カテゴリに属する品目に限られます。
※品目カテゴリに設定されている在庫評価レベルが、在庫評価プロファイルに設定されている在庫評価レベルと異なる場合は、処理の対象外となります。
カスタマイズ情報
クラス
- jpiere.base.plugin.org.adempiere.process.UpdateCostFromPriceList