概要
標準原価は品目原価タブの"現在の原価"フィールドに記録されており、在庫評価を行う毎に更新されます。そのため標準原価の履歴を保持するために、JPiereではプライスリストを使用します。プライスリストはバージョンにより日付毎の金額を保持する事ができ、在庫評価レポートでも使用できたり、販売用プライスリストを自動作成するための基準としても活用できるので、標準原価の履歴を保持するのに適任です。
在庫評価用プライスリストの更新プロセス
在庫評価用プライスリストの更新プロセスでは、評価日付でプライスリストのバージョンを作成し、品目原価の標準原価をプライスリストにコピーします。
- プライスリストの定価 = 品目原価の将来の原価
- プライスリストの標準価格 = 品目原価の現在の原価
- 在庫評価レベルがバッチ/ロット(属性セットインスタンス)レベルの場合は、在庫評価用プライスリストの更新プロセスの処理対象外です。
- 在庫評価用プライスリストを実行する前に、評価日付の組織在庫のタイムスタンプのデータが作成されている必要があります。在庫評価用プライスリストの更新プロセスでは、組織在庫のタイムスタンプ内に存在している品目マスタに対して行われます。
【ポイント】活用方法 (※2019年4月23日追記)
このプロセスは、JPiereの運用開始時のデータ移行において、品目原価を移行した後で実行して下さい。そうする事で、プライスリストに運用開始時点の原価を保持しておく事ができ、その金額を基準として、在庫評価をする事ができるようになります。
在庫評価用プライスリストの更新プロセス(在庫評価計算伝票)
在庫評価計算伝票上で、在庫評価用プライスリストの更新プロセスを実行すると、在庫評価計算伝票明細の在庫評価単価をプライスリストにコピーする事ができます。※2019年4月23日改修
- プライスリストの定価 = 在庫評価計算伝票明細の在庫評価単価
- プライスリストの標準価格 = 在庫評価計算伝票明細の在庫評価単価
- プライスリストの限度価格 = 在庫評価計算伝票明細の現在の原価
このプロセスを実行するためには、在庫評価プロファイルにプライスリストとプライスリストスキーマが設定されている必要があります。
【ポイント】活用方法
在庫評価用のプライスリストを在庫評価プロファイル毎に用意しておけば、色々と在庫評価方法及び在庫評価期間で、在庫評価額をシミュレーションする事ができます。