オープンソースのERP iDempiere(アイデンピエレ)では、いわゆる債権債務の消込管理ができます。ERPですので、当然な機能で、債権の消込み方法も色々な処理方法が提供されています。しかしながら、債権となる売上請求伝票を選択して、入金伝票伝票を作成すると当時に消込処理をするような機能は提供されていませんでした(※債務管理には、仕入請求伝票を選択して支払伝票を作成する機能は提供されています)。
そこで、JPiere(ジェイピエール)では、債権管理でも、売上請求伝票を選択して、入金伝票を作成すると当時に消込処理をする事ができる機能を追加しました。
入金伝票作成消込処理
入金伝票作成消込処理画面は、フォームで作成しています。
売上請求伝票検索条件
消込処理がされていない売上請求伝票を検索する条件を入力します。
◆請求日付
売上請求伝票を日付を指定してFrom~Toで検索する事ができます。初期値として前月の月初と月末が設定されています。
◆組織
消込処理がされていない(未消込みの)売上請求伝票を組織を絞り込んで検索します。*を選択するとすべての組織の未消込みの売上請求伝票が検索対象となります。
◆通貨 *必須検索条件
売上請求伝票の通貨を指定して未消込みの売上請求伝票を検索します。
◆取引先 *必須検索条件
売上請求伝票の取引先を指定して未消込みの売上請求伝票を検索します。
◆法人マスタ
売上請求伝票検索の取引先が法人マスタと結びついている場合に、選択する事ができます。法人マスタに結びつく、複数の取引先の売上請求伝票をまとめて検索する事ができます。この検索条件を活用すると会社単位での債権の消込処理が行いやすくなります。
入金伝票作成情報
◆組織 *必須入力
作成する入金伝票の組織を入力します。
◆伝票タイプ *必須入力
作成する入金伝票の伝票タイプを入力します。
◆日付 *必須入力
作成する入金伝票の日付けを入力します。
◆取引先 *必須入力
入金してきた取引先を入力します。
◆アカウント *必須入力
入金処理するアカウントを入力します。
◆通貨 *変更不可
アカウントに設定されている通貨が自動的に入力されます。変更する事はできません。
◆支払金額 *必須入力
入金金額を入力します。
請求伝票
消込する売上請求伝票と仕入請求伝票が一覧表示されます。仕入請求伝票は、金額がマイナスで表示されます。また売上請求伝票でも、債権の減額処理を行う伝票タイプの場合には、金額はマイナスで表示されます。入金伝票を作成すると同時に債権と債務の相殺を行う事もできます。
◆選択
消込処理する売上請求伝票/仕入請求伝票を選択します。
◆日付
売上請求伝票/仕入請求伝票の日付を表示します。
◆伝票番号
売上請求伝票/仕入請求伝票の伝票番号を表示します。
◆換算金額
売上請求伝票/仕入請求伝票の総合計が表示されます。
◆未消込金額
換算金額の内、まだ入金されていない(消込処理されていない)金額を表示します。
◆割引金額 *入力フィールド
債権を割引処理する場合に、その金額を入力します。
◆貸倒金額 *入力フィールド
債権を貸倒処理する場合に、その金額を入力します。
◆適用金額 *入力フィールド
消込処理する債権金額を入力します。
◆過不足金額
過入金、一部入金が発生した場合に、その金額が自動計算されます。
◆組織
売上請求伝票明細を選択しやすいように、組織情報を表示しています。
◆取引先
売上請求伝票明細を選択しやすいように、取引先名称を表示しています。
関連するコンテンツ
カスタマイズ情報
クラス
- jpiere.base.plugin.webui.apps.form.JPARInvoiceAllocation
更新履歴
2022年3月1日 Ver9
転記処理が即時転記以外の場合(システムコンフィグ設定「CLIENT_ACCOUNTING」の値が"I"以外の場合)に、伝票ステータスが"完成"にならない不具合を解消しました。
2020年5月9日
- 請求日付(To)を変更した際に、変更した値が請求日付(From)に代入されてしまい、正しく請求伝票が検索されない不具合を修正しました。
- 仕入請求伝票があった場合に不具合がありましたので、修正しました。
2017年4月11日
- 一覧表示される売上請求伝票の組織の情報を検索キーから組織名称に変更。
- 一覧表示される売上請求伝票の取引先の情報を検索キーから取引先マスタの名称に変更。
- 一覧表示される売上請求伝票が多い場合に、縦スクロールバーを表示されるように改善。
- 一覧表示されている売上請求伝票を全選択できるように改善。
- 料金タイプは使用しないため非表示にした。
- 支払金額の翻訳を入金金額に変更し、一覧表示されている売上請求伝票を選択すると自動更新するように改善。
- 売上請求伝票を請求日付で検索できるように改善。