消費税の端数処理の方法を選択する事ができるプラグインです。iDempiereの標準機能では消費税とそれに類似する税金(付加価値税、売上税、営業税など)の端数処理は四捨五入ですが、このプラグインを使用する事によって、日本で良く行われている切捨ての処理などを選択する事ができます。
端数処理の設定は、取引先マスタ毎に、売上に係る端数処理と仕入に係る端数処理をそれぞれ設定する事ができるようになっています。取引先マスタに端数処理が何も選択されていない場合は、税金情報マスタに設定されているタックスプロバイダーのアカウントフィールドに設定されている端数処理方法が適用されます。端数処理の方法が決定できなかった場合は最終的に切捨てで処理します。
税金情報マスタとタックスプロバイダーの設定
プラグインをインストールしただけでは、機能は有効にはなりません。タックスプロバイダーの設定を行って下さい。
タックスプロバイダークラスのフィールドに下記の文字列を入力します。
"jpiere.base.plugin.org.adempiere.model.JPiereTaxProvider"
取引先マスタに端数処理の方法が選択されていない場合に、"アカウント"フィールドに次の文字列を代入しておくと、その方法で端数処理が行われます。
- UP…切り上げ
- DOWN…切捨て
- CEILING
- FLOOR
- HALF_UP…四捨五入
- HALF_DOWN
- HALF_EVEN
- UNNECESSARY
タックスプロバイダーを税金情報マスタに設定します。
取引先マスタの設定(必要に応じて)
プラグインをインストールすると、取引先マスタに"売上に係る消費税の端数処理"と"仕入に係る消費税の端数処理"の2つのフィールドが追加されます。このフィールドがブランク(空欄)の場合は、端数は切捨て処理します。切捨て処理ではない取引先の場合は、端数処理の方法を選択して下さい。
技術情報
追加エレメント
◆JP_SOTaxRounding(SO Tax Rounding:売上に係る消費税の端数処理)
◆JP_POTaxRounding(PO Tax Rounding:仕入に係る消費税の端数処理)
追加リファレンス
◆JP_RoundingMode(丸め処理)
リストバリデーション
- 0:UP(切上)
- 1:DOWN(切捨)
- 2:CEILING
- 3:FLOOR
- 4:HALF_UP(四捨五入)
- 5:HALF_DOWN
- 6:HALF_EVEN
- 7:UNNECESSARY
カスタマイズ履歴
2021年11月18日(不具合修正)
売上請求伝票/仕入請求伝票で、明細レベルの消費税計算において、明細合計の消費税が0円になる場合(10%の消費税において明細が10円未満の明細だけの場合)、伝票レベルの計算になってしまう不具合を修正しました。
2021年2月1日(機能改善)
完成にするまでは、0%の消費税は税額計算タブにレコードが作成されませんでしたが、完成にする前でもレコードが作成されるように改修しました。