Windows11にiDempiere9をインストールする

 このコンテンツではiDempiere9Windows11にインストールする方法を説明します。Windows10でもほぼ同様の手順でインストールする事ができると思います。いわゆるローカルPCへのインストール方法になります。

Javaのインストール

iDempiereはJavaで開発されていますので、Javaをインストールする必要があります。このコンテンツでは、OpenJDK17をインストールしている前提で説明していきます。

下記のコンテンツを参考にOpneJDK17をインストールして下さい。

【なんでも研究日誌】Windows11にOpenJDK17をインストールする

※iDempiere9はJava11でも動作しますが、Java17がLTSで出ていますので、Java17をオススメします。

PostgreSQLのインストール

iDempiereではデータベースにオラクルかPostgreSQLを選択できます。ここではPostgreSQL13を想定して、そのインストール及び初期設定について説明します。

Windows11にPostgreSQL13をインストールする

まずは、下記のコンテンツを参考にWindows11にPostgreSQL13をインストールして下さい。

【PostgreSQL-0019】Windows11にPostgreSQL13をインストールする

 

ロール(ユーザー)の作成

下記のコマンドを実行し、adempiereのRoleを作成します。

psql -U postgres -c "CREATE ROLE adempiere SUPERUSER LOGIN PASSWORD 'adempiere'"

※PostgreSQLをインストールした時に設定したpostgresユーザーのパスワードの入力が必要になります。

※adempiereユーザーのパスワードは適宜変更して下さい。

 

データベースの作成

下記のコマンドを実行し、iDempiereが使用するデータベースを作成します。

createdb --template=template0 -E UNICODE -O adempiere -U adempiere idempiere

※上記で作成したadempiereユーザーのパスワード入力が必要になります。

iDempiereのインストール

iDempiere9のダウンロード

iDempiere9のインストールパッケージは、SourceForgeの下記URLに掲載されています。

https://sourceforge.net/projects/idempiere/files/v9/server/

Windows用のインストールパッケージ idempiereServer9.win64.win64.x86_64.zip をダウンロードします。

SourceForge
SourceForge

 

iDempiereのデプロイ

ダウンロードした「idempiereServer9.win64.win64.x86_64.zip 」を解凍し、Cドライブの直下に配置します。

「idempiereServer9.win64.win64.x86_64.zip 」を解凍すると、中に「idempiere-server」というファイルだがありますので、このコンテンツでは、それをCドライブの直下に配置します。

 

ダンプファイルのリストア

iDempiereのダンプファイルをPostgreSQL13にリストアします。

ポストグレス用のダンプファイルは、idempiere-server > data > seed の中にあるadempiere_pg.jarファイルです。Zipで解凍して、リストアして行きます。

Zip解凍すると、adempiere_pg.dmpファイル出現しますので、下記のコマンドでインポートして下さい。

psql -d idempiere -U adempiere -f Adempiere_pg.dmp

 

初期セットアップ

setup.batをダブルクリックして初期セットアップを行います。

setup.bat
setup.bat

【主な設定項目】

  • javaホームの設定
  • アプリケーション・サーバ…ローカルPCでの構築を前提にしていますので、ここでは"localhost"と入力します。
  • ウェブポート…Jetty(2.1まではTomcat)のポートが8080が初期設定されています。必要に応じて変更して下さい。
  • DB Alredy Exists…DBを既にリストアしているので"ON"にして下さい。
  • データベース・サーバ名…ローカルPCにDBもある前提でiDempiereをインストールしていますので、"localhost"を設定します。
  • データベース…PostgreSQLを選択します。
  • データベース…idempiere
  • データベースポート…DBへのアクセスポートを設定します。PostgreSQLのデフォルトのポートは5432です。
  • システムパスワード…PostgreSQLのインストール時に設定したパスワードを入力します。
  • データベースユーザ名…adempiere
  • データベースパスワード…adempiereユーザー(ロール)に設定したパスワードを入力します。

 テストボタンを押すと、サーバー設定が正しくされているかチェックが行われます。途中でSSLの設定ダイアログが表示されますが、とりあえずOKボタンを押してテストを続行して下さい。

 チェックが無事通ったら、保存ボタンを押してサーバーの設定を保存します。そうするとC:\idempiere-serverに、idempiere.propertiesファイルが作成され設定が保存されます。以上でサーバーの設定は終了になります。

iDempiereの起動

iDempiereを起動させるには、idempiere-server.batをダブルクリックします。

idempiere-server.bat
idempiere-server.bat

idempiere-server.batをダブルクリックすると、コマンドプロンプトが立ち上がってサーバーの起動処理が行われます。

idempiere-server.batの起動処理が完了したら、下記のURLにブラウザでアクセスしてみて下さい。

https://localhost:8443/webui/

※iDempiere9よりセキュリティーのため必ずhttpsでアクセスする必要があります。

iDempiereはsetup.batの初期設定において自己証明でhttpsでアクセスできるようにしてくれています。自己証明(オレオレ証明)ですので、ブラウザによっては、下記のような警告が表示されますが、詳細を表示して、そのまま気にせずアクセスして下さい。

本番環境での運用の際には、ちゃんとしたサーバーの証明書を取得して下さい。ドメインを取得すると、無料で証明書を作成してくれるサービスを使用する事もできます。

ログイン画面
ログイン画面

 ログインに関しては"【iDempiere標準業務機能】ログイン"を参照して下さい。