業務機能を理解した上で開発手法を学ぶ
システム会社やITスキルの高い人によくあるケースなのですが、実装されている業務機能を理解しないで、システムの開発手法(カスタマイズの手法)だけを学ぼうとする人がいます。
しかし開発手法だけ学ぶのはおススメしません。実装されている業務機能を知らないでカスタマイズの方法だけを学んでしまうと、既にある機能と同じような機能を実装してしまう無駄が発生し、全体的な開発工数が膨らんでしまう可能性があります。さらに悪いケースになるとCompiere Distributionの開発標準に従わない開発(他のシステムの経験則での開発)が行われ、不用意なトラブルが発生してしまう事もあります。
開発者の立場でCompiere Distributionの業務機能を考えると、既に実装されている業務機能は膨大なサンプル実装とも言えます。業務機能を知り、その実装方法を理解する事が、開発者にとって一番早くCompiere Distributionの正しい開発手法が身に付くはずです。機能を追加開発する場合でも、既存の業務機能には参考となる所が多々あるので、既存の業務機能を理解する事は大切な事です。
Compiere Distributionは、ERPという性格上、機能が汎用的に作られており、オープンソースという特性上、ソースコードレベルでのカスタマイズを行う事もできるので、少し手を加える事で使いやすさが格段に向上する事がよくあります。既存の業務機能に、どのように手を加えれば、導入企業にとって使いやすくなるのか把握しておく事は、SIを行う上では重要な事です。