オープンソースのERP iDempiereの標準業務機能の品目原価積上げについて調査及び研究し、その成果をまとめています。
品目原価積上げ(Rollup BOM Cos)プロセス実行画面
iDempiere標準の品目原価積上げプロセスでは、部品表(BOM)を持っている品目マスタを対象に、選択した原価要素の原価の積上げ計算を行います。部品表を構成している品目が多階層になっている場合でも、最下層の品目から原価の積上げ計算を実施して行きます。
◆品目カテゴリ
品目原価積上げを実行する対象を、品目カテゴリにより絞り込む事ができます。入力しない場合は、部品表(BOM)を持つすべての品目マスタを対象に原価積上げが実行されます。
◆品目
品目を特定して品目原価積上げを実行します。品目が入力されている場合は、品目カテゴリの入力は無視されます。
◆原価要素
ここで選択した原価要素が設定されている品目原価に原価積上げの処理が実行されます。
【カスタマイズポイント】品目原価積上げの処理について
品目原価は、会計スキーマ、組織、原価タイプ、原価要素をキー情報として複数保持する事ができますが、品目原価積上げ処理ではそのうち原価要素だけをその処理のキー情報として使用しています。そのため、例えば会計スキーマが2つある場合などには正しく原価積上げの計算ができません。複雑なケースで正しく、品目原価積上げを実施する場合には、予めFit&Gap分析を行い、GAPがあれば品目原価積上げプロセスをカスタマイズして下さい。
技術情報
クラス
- org.compiere.process.RollUpCosts