2015年1月11日(日)にiDempiereの3.0に向けて各種プラットフォームのアップグレードが行われ、Developmentブランチに取り込まれました。この事はiDempiere3.0のリリースに向けた作業がコミュニティーテストの段階に入った事を意味します。
iDempiere3.0では次のプラットフォームがアップグレードされます。
- Eclipse 4.4.1
- Equinox 3.10 ( OSGi R6 )
- Java 7 and Java 8
- Switch from Tomcat 7 to Jetty 9.2.3 ( Servlet 3.1, JSP 2.2 )
- Zk7.0.3
- Hazelcast 3.3.1
iDempiere3.0の開発環境を構築する際の注意点
現時点では、iDempiere3.0の開発環境を構築する際には、いくつか注意すべき点があります。
Zk7のライブラリーの欠如のエラーが出たら…
なんらかの原因で、"org.zkoss.zk.library"プロジェクトに必須なライブラリーがBuckminsterのMaterializeを実行しても正しくダウンロードできない場合があります。 そのままの状態でクリーン&ビルドすると次のようなエラーが表示されます。
そういう場合はorg.zkoss.zk.library/copyjars.xmlにライブラリーのダウンロード先が記載されていますので、ダウンロードして、org.zokss.zk.libraryプロジェクトのlibフォルダの直下に配置する必要があります。
KeyStoreMgt.javaにエラーが出たら…
クリーン&ビルドすると"org.adempiere.install"プロジェクトのorg.compiere.installパッケージにあるKeyStoreMgt.javaに次のようなエラーが表示される事があります。
KeyToolを解決できません。
インポートされたsun.security.tools.keyToolは見つかりません。
これは、java8ではsun.security.tools.keyTool.javaが使用できなくなっているからです。一番簡単な解決策としては、Java7を使用する事です。そうすれば、このエラーは表示されなくなると思います。
どうしても、Java8を使用したい場合は、KeyStoreMgt.javaを次のように修正して下さい。
この修正を施すと、今度はjava7では、ビルドエラーになりますので注意して下さい。
独自テーマを作っていたら…
iDempiere3.0への作業に伴い、テーマの階層が変更になっています。そして、アプリケーションサーバーがTomcatからJettyに変更になった事にともない、カスタマイズしたテーマがあるプラグインのマニフェストファイルに次の一文を追加する必要があります。
"Jetty-WarFragmentFolderPath: /"
無事環境構築ができたなら…
無事開発環境が構築できれば、EclipseよりiDempiereを起動して、入力項目の角が少し丸くなっているZK7のUIにお目にかかれるはずです。